マーケティング戦略

ヤフオク! プロモーションに見るフェーズ別キャンペーン戦略

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キャンペーンの効果を最大化するためには、フェーズに応じた施策を行う必要があります。今回は2015年にクロスメディアで実施したヤフオク! キャンペーンの実例をもとに、前半と後半で異なる目的を組み合わせた施策についてご紹介します。

キャンペーン前半:爆速で認知を獲得

プロモーション効果を最大化するためには、まずはじめにキャンペーンの認知度を一気に上げることが重要です。キャンペーンを認知してもらうことが、興味関心の獲得や、その後のアクションに繋がるからです。

2015年5月から6月にかけて実施したヤフオク!のキャンペーンでは、キャンペーン開始とともに、以下3種類の広告をほぼ同じタイミングで、クリエイティブのトーンを合わせた形で出稿しました。

・テレビCM
Yahoo! JAPANプレミアムビジョン(PC版トップページで動画素材を流せる広告商品)※テレビCM素材を使用
Yahoo! JAPANプライムビジョン(PC版ニュース面などで動画素材を流せる広告商品) ※テレビCM素材を使用

その結果、開始から10日以内でキャンペーン認知度が50%を超えるなど、高い効果が見られました(図1)。

図1 テレビCMとYahoo! JAPANのネット広告(プレミアムビジョン/プライムビジョン)の同時出稿効果
キャンペーン開始から10日以内で認知度50%を超えた

キャンペーン後半:態度変容者をターゲティング

キャンペーンは、単に告知を行うだけではなく、テレビCMから検索行動を促したり、インターネット広告からランディングページへの遷移を促したりすることで、ターゲットにさらに深い情報に触れさせ、その後の購買・利用行動を促進することが求められます。

そのため、キャンペーン前半で、テレビCMとネット広告によるクロスメディア出稿でキャンペーン認知を獲得して態度変容を促し、キャンペーン後半部分においては、態度変容を起こしたターゲットのアクションを促進する施策が重要です。

ヤフオク! のキャンペーンの後半では、流入経路は問わずランディングページに訪問した人を対象に、リターゲティング施策を実施しました。このランディングページ訪問者には、プレミアムビジョン、プライムビジョンといったネット広告をクリックして遷移した人のほかに、テレビCMを見て検索した人など他の広告接触者も含まれます。この時行ったリターゲティング広告は、前半の動画素材とトーンは同じですがFlashバナーまたは静止画のバナーを使用しています。

この期間の訪問者を「興味喚起された層」として、およそ2週間後に再度バナー広告に接触するように広告出稿したところ、そのリターゲティング広告経由の入札率は、通常の4倍以上になりました(図2)。

図2
リターゲティング広告経由の入札率が4倍以上。

テレビCM×リッチ広告にてプロモーションを実施した期間中にウェブサイトに訪問したユーザー層に対してリターゲティング広告を配信し、リターゲティング対象ユーザーの入札率を、当該期間外における平均オークション入札率と比較

まとめ

このように、キャンペーン全体の中で、前半を「キャンペーン認知獲得・態度変容フェーズ」、後半を「アクション促進フェーズ」と分けた施策設計は、多くの広告主の方が実施されていると思いますが、やはり全体のフェーズのうち、前半における効果が高ければ高いほど、後半のアクション実施者(購入者・申込者)の人数が増えることになります。

まずは、キャンペーンのフェーズごとに、さまざまなメディアや広告形態(動画素材やバナー素材)を組み合わせて、統一したメッセージを瞬間最大風速的に発信して効果を得ることが重要といえるでしょう。

著者プロフィール

後藤 真理絵(ゴトウ マリエ)

略歴
大学卒業後、広告代理店系制作会社を経て、通信キャリアでマーケティングリサーチ業務および、データを活用した新規事業企画に携わる。
現在は、ヤフー株式会社にてアドテク周辺のマーケティングコンサルとして、ビデオ広告、DSP、DMPのデータ活用支援に従事。

講演、講師
2013年9月 アジャイルメディア・ネットワーク主催『ソーシャルメディアの効果測定におけるNPS®(ネット・プロモーター・スコア)の可能性』セミナー
2013年8月 日本財団CANPAN・NPOフォーラム「一日限りのサマースクール」
2013年8月 Open Knowledge Foundation Japanと国際大学GLOCOM社会イノベーションラボ共催『「ビッグデータ・オープンデータの活用アイデアコンテスト」にアイディアを出す文殊の知恵イベント』
2015年11月 立教大学大学院ビジネスデザイン研究科 ゲスト講師
2016年2月 早稲田大学 WASEDA-EDGE 未来創造デザイン 講師(エスノグラフィ)

コラム寄稿・連載
データと可視化について(ITメディアマーケティング マーケター通信 データとデザイン研究室)(外部サイト)
エスノグラフィのビジネス活用について(現代生活図鑑 エスノグラフィ解体新書)(外部サイト)

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