マーケティング戦略

「効果を最大化するクロスメディア施策」をヤフオク! プロモーションから考察する

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クロスメディア効果―ふたつの成果

前回の記事では、フェーズごとにキャンペーンの狙いを変えて、広告効果を最大化する必要性を解説しました。 次に、テレビCMとYahoo! JAPANのネット広告を同時期に出したことで得られた2つの成果を、効果測定調査の結果をもとに解説します。
 
調査概要
・株式会社ビデオリサーチインタラクティブによるクロスメディア出稿効果測定調査
・テレビCM接触[テレビ視聴習慣およびテレビCM統計出稿時点リストを使用し接触を判定]、PC広告接触[Cookieを使用して接触を判定]に基づく広告認知、態度変容をアンケートにより聴取
・サンプル数:33,630
・調査期間:2015年6月9日-6月15日

1.テレビCMで届かなかった層へのリーチ拡大

今回のキャンペーンにおけるテレビCMとYahoo! JAPANのネット広告への接触パターンとして、以下3つの接触パターンが考えられます。
 
・テレビCM 単体接触
・テレビCMとYahoo! JAPANのネット広告 重複接触
・Yahoo! JAPANのネット広告 単体接触

この3種類の接触パターンの出現率を表したものが図1です。ご覧のとおり、テレビCMだけでは届かなかった層(主に20~40代の男女)が一定数存在し、今回の同時出稿によってリーチが拡大したことがわかります。

図1. クロスメディアキャンペーンのリーチ状況
テレビCmでは届かない20代から40代の男女に対してリーチ

ビデオリサーチインタラクティブによる調査(2015年6月実施)をもとに作製 ※13.1%が「キャンペーン非到達」

2.フリークエンシー向上による広告認知率の底上げ

次に、テレビCMとYahoo! JAPANのネット広告の重複接触層に注目します。この層は、テレビCMで最低1回、Yahoo! JAPANのネット広告で最低1回、合計2回は広告に接触した層です。この重複接触層は、テレビCMやYahoo! JAPANのネット広告で1回しか広告に接触しなかった人よりも、広告効果が高い可能性があります。それは、一般的に、広告やキャンペーンの認知率をはじめとする広告効果は、広告に接触した回数に応じて高まる傾向があるためです。

今回の調査によると、フリークエンシーが5回以上のケースで比較すると、テレビCM単体接触層の広告認知率は47%、重複接触者層の広告認知率は61%でした。このことから、クロスメディア出稿によるフリークエンシーが高い=広告認知率が高まりやすい、といえます。

また、フリークエンシー5回以上の人の広告認知率は、4回以下の人の認知率に比べて、1.4倍に向上することも調査結果からわかりました(図2)。

図2
フリークエンシー5回以上の層と4回以下の層の広告認知率を比較した場合、全社のほうが1.4倍成果が高い、

クロスメディアでのフリークエンシー回数4回以下のユーザーにおける広告認知率を100として、5回以上のユーザーにおける広告認知率の数値を指標化

クロスメディアで訴求した場合、テレビCM単体で訴求するよりも、フリークエンシーが5回以上の人の割合 を増やすことができます。その結果、「広告認知」「興味喚起」「利用意向」「アクション喚起」など広告効果を現す指標を向上させることが可能になりました(図3)。

図3
広告認知、興味喚起、利用意向、アクション喚起といった広告効果指標は、フリークエンシーが多いと高まる

出典:ビデオリサーチインタラクティブによる調査(2015年6月実施)をもとに試算
※テレビCMのみに接触した場合の数値を100として、クロスメディアの数値を指標化

まとめ

クロスメディア出稿でカスタマータッチポイントを増やすことにより、今までリーチできなかったユーザー層に訴求できるようになります。そして、フリークエンシーが上がることにより、広告認知率だけでなく、訴求対象の利用意向やアクション喚起も向上しやすくなることがわかりました。

このように、キャンペーン期間により高いプロモーション効果を得るためには、テレビCM単体で施策を完結させるのではなく、ネット広告と掛け合わせた効果的なメディア連動による戦略を企画し、実施することが重要です。まだネット広告との掛け合わせにチャレンジされていないのであれば、検討してみてはいかがでしょうか。

<補足>

この施策と類似の出稿事例(LOHACO)においても、同様の結果が得られています(※)。ヤフオク!のように知名度の高いサービスでも、LOHACOのような市場投入後の知名度があまり高くないサービスでも、クロスメディア出稿による効果が現れています。
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