ビジネス創出

成果に責任を持つグロースハッカー[前編]~Kaizen Platform躍進の舞台裏~

記事内容の要約

  • Kaizen Platformは、ウェブサイトのグロースハックを支援するマーケットプレイスとして躍進
  • 成果報酬モデルが企業とグロースハッカーのWin-Winの関係を生む
  • スキルが異なるグロースハッカーが集まり、サイト改善で成果を上げる
  • はてなブックマーク
  • follow us in feedly

ウェブサイトの継続的な改善によって、デジタルマーケティングのROI(投資対効果)を最大化し、実利向上へとつなげる──。そんな「グロースハック」をビジネスとして展開し、着実な成長を遂げているのがKaizen Platform社(*1)だ。なぜ同社のグロースハックは成果を上げているのか。その謎に迫るべく、まずは、同社のビジネスモデルから見ていくことにしたい。

改善のROIを最大化するグロースハッカー

「グロースハック(Growth Hack)」とは、サービスを継続的に成長(Growth)させるための仕掛けを指し、また、その実践者が「グロースハッカー」と呼ばれている。なかでも、 ウェブサイトのUI(ユーザーインターフェース)やUX(ユーザー体験)の改善によるグロースハックに注目が集まっている。

グロースハックは一見、これまでのウェブマーケティング施策と何ら変わりがないようにも思える。それでも、グロースハックが注目されている大きな理由は、その取り組みの根底に「スキルと技術を駆使し、より少ない投資で実質的な効果を高める」という考え方があるからだ。言い換えれば、ウェブマーケティングのROIを最大化することがグロースハックの役割といえるのである。

グロースハックに横たわる課題

企業のマーケティング部門やウェブ担当者は、こうしたグロースハッカーの役回りを求められる立場にある。

しかし、多くの企業はデジタルマーケティングを本業としているわけではなく、マーケティング部門にサイトのグロースハッカーとなりうる人材が豊富にいるわけではない。また、サイト改善のために人材を雇用したり、育成したりするのも、コストと手間を考えれば現実的ではないはずだ。

成果報酬モデルで築く、企業とグロースハッカーの“Win-Win”

企業のグロースハッカー不足の問題を解決するしくみを提供しているのが、まさにKaizen Platform社にほかならない。同社が提供するKaizen Platformは、サイト改善を望む企業と高度なスキル/ノウハウを持ったグロースハッカーをマッチングし、サイト改善のPDCAを効率的に回すためのプラットフォームである。

Kaizen Platformのしくみ
前述している内容を表した図

提供:Kaizen Platform

<Kaizen Platformによるサイト改善の流れ>
※改善案を広く公募するサービス「オープンオファー」を利用する場合

ステップ1:「どのページをどう改善したいか?」をオファーとして公開
ステップ2:オファーを見たグロースハッカーからデザインの提案が寄せられる
ステップ3:最適だと考えたデザイン案をいくつか採用する
ステップ4:A/Bテストを実施
ステップ5:オリジナルよりも改善した案に対して、スコアに応じた報酬が分配される

外部エキスパートと企業との「マッチング」というと、「クラウドソーシング」を思い浮かべる方がいるかもしれない。しかし、Kaizen Platformのマッチングサービスは一般的なクラウドソーシングとは異なるモデルだ。その違いについて、Customer Success Leadの高橋歩氏は次のように説く。


Kaizen Platform, Inc. Customer Success Lead 高橋歩氏

「Kaizen Platformは、成果報酬型のモデルを採用したマーケットプレイスで、成果を上げるスキルとノウハウを持ったグロースハッカーが、より多くの報酬を得られるしくみです。このマーケットプレイスでは成果を上げない限り、グロースハッカーは多くの収入を得られません。そのため、彼らは成果を上げることに対して責任を持ちます。一方の企業側は、施策に対する投資の無駄が排除でき、ROIを最大化させることが可能になるのです」

通常のクラウドソーシングの場合、料金が適正価格を下回ってしまうリスクを抱えている。発注側は調達コストを抑えられる可能性があるが、受注側に納入物の“成果”に関する責任を持たせることは難しい。

「こうしたモデルには発注側と受注側の双方を不幸にしてしまうリスクがありますが、我々のマーケットプレイスでは、グロースハッカーとクライアントが共通のゴールをめざせるようなチームマネジメントを行っています。たとえば、クライアントから提示されたオリエンテーションに対して、まず我々、またはグロースハックパートナーが、しっかりと間に入って大枠のテスト設計を担当し、その後の追加提案をグロースハッカーが行っています」

多彩なグロースハッカーがもたらす改善の知

現在、Kaizen Platformに登録しているグロースハッカーは3600人を超え、そのスペシャリティやスキルは多彩だ。サイトのUI/UX設計のエキスパートだけではなく、テクノロジーやプログラミングに通じているエンジニアも少なくない。

また、なかにはオンラインのグロースハッカー養成講座を受講したことをキッカケに独学で勉強し、今ではグロースハックのランキングでトップ3に入るような逸材もいるという。

「個々人のセンスや努力次第で、誰にでもグロースハッカーとして活躍できるチャンスがあります。このように、さまざまなバックグラウンドやスキルを持ったグロースハッカーの知やアイデアを、サイト改善のパワーとして取り込めることが、Kaizen Platformを利用することの大きな意義だととらえています」

実際、企業の想定を超える改善のアイデアがもたらされたケースは少なくないという。

1つは大東建託株式会社のケース(*2)だ。同社では、Kaizen Platformの採用で賃貸物件の紹介チャネル「いい部屋ネット」のCVR(コンバージョン率)を高め、不動産業界の重要指標「反響数」を従来の1.5倍に増大させた。また、中古車売買大手の株式会社ガリバーインターナショナルのケース(*3)では、販売ウェブサイトのトップページからサービスの問い合わせフォームヘの遷移率を大幅に向上させ、粗利ベースで月に2000万円近い効果を手にしたという。

Kaizen Platformは、サイト改善の才能にあふれるグロースハッカーを、サイトの成長へと着実に結びつけているのである。後編では、同サービスのグロースハッカー育成を支えている、データ活用の取り組みについて紹介する。

前編を読む | 後編を読む

注釈:
(*1)Kaizen Platform(外部サイト)
(*2)大東建託株式会社のケース(外部サイト)
(*3)株式会社ガリバーインターナショナルのケース(外部サイト)

プロフィール

Kaizen Platform, Inc. Customer Success Lead 高橋 歩氏

ソフトバンク・テクノロジー株式会社でWebマーケティングビジネスの立ち上げを経験。その後、楽天にてアクセス解析・最適化推進リーダーとして、国内外全サービスで解析基盤の構築、しくみ化。2014年2月よりKaizen Platformに参画。現在、大手クライアント対象のカスタマーサクセスマネジャーとして活躍中。

  • はてなブックマーク
  • follow us in feedly

Insight for Dの
ページにいいねしよう!

「いいね!」してInsight for Dの最新情報をチェック

Yahoo! JAPANのデータソリューションについて

Yahoo! JAPANのデータソリューションについて

Insight for Dの公式Facebookページ、Twitterでも最新情報や取材の様子を発信中。