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【解説】IoM(Internet of Me)

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IoMとは、「Internet of Me」(私にとってのインターネット)の意味で、デジタル技術によりユーザー一人ひとりにとって、高度にパーソナライズされた体験をもたらすこと。同時に、そのような体験を当たり前のこととして強く求めるユーザー心理のことも指す。

ユーザーにとってパーソナライズされたインターネット環境は当たり前

スマートフォンの登場やデータ分析の進歩、IoT(Internet of Things)によって得られる豊富なデータによって、企業は一人ひとりに最適化された顧客体験を提供できるようになった。

たとえば、自分が関心のある芸能人や、身近な友人知人の話題だけを流してくるSNSのタイムライン。購買履歴をもとに、必要な商品を適切なタイミングでレコメンドしてくれるECサイト。位置情報をもとに、現在地に関連した情報をプッシュしてくれるアプリなど、例を一つひとつ挙げていくときりがない。

インターネットと一口にいっても、利用しているスマートフォンアプリやサービスが異なれば、得られる体験は変わる。さらに、たとえ同じアプリを利用していたとしても、パーソナライズによって見えるものはユーザーごとに異なる。

そのような環境に慣れ親しんだユーザーは、自分に最適化されたインターネット環境を当たり前のことととらえ、より一層最適化された体験を求めようとする。インスタント・グラティフィケーションの高まりや注意力持続時間の低下は、その傾向を示す具体例の一つである。

IoMのイメージ
「インターネット環境」と一口に言っても、使うツールやパーソナライズによって見えるものはユーザーごとに異なる

高度にパーソナライズされた環境では、ユーザーごとにインターネット体験が異なる

IoTに代表されるように、企業はさまざまな技術を駆使して、ユーザーの行動とそれを取り巻く環境からデータを集めて分析することで、最適化のためのユーザー理解を深めようとしている。

UX(ユーザーエクスペリエンス)やCX(カスタマーエクスペリエンス)の向上、One to Oneマーケティング、オムニチャネル戦略……など、デジタル技術を駆使してユーザーに最適化された顧客体験を提供しようとする施策は、これまでも多くの企業が取り組んできた。

しかし、ユーザーの要求レベルは高くなる一方で、既存のソリューションでは十分に応えられていないケースも少なくない。

IoMの実現には組織を越えた連携が必要

ユーザーが望むIoMを実現するためには、企業はこれまで以上に顧客理解を深めなければならない。そのためには、マーケティング担当者やウェブ担当者だけでなく、会社全体で取り組む姿勢が必要となる。

現状でも、ウェブサイトやそこで提供するサービスにおいて、パーソナライズを実現している例は多い。サービスのログイン情報などを使ってユーザーを特定し、それぞれに適した情報やサービスを提供することは、ウェブ担当者の業務範囲内であり、技術的にもそれほど難しくはない。

しかし、たとえば実店舗のビジネスを展開していて、ウェブとの連携を考えたとしよう。実店舗での購買履歴はもちろん、店内での行動もスマートフォンとBluetoothビーコンのようなIoTで把握できるようにしようとすると、システムはより複雑になる。

こうなると、ウェブ担当者だけではなく、店舗担当者や技術担当者など、関わる組織も多くなる。また、同じ社内とはいえユーザーの情報を、サービス越えて利用するには、法務担当者を交えた規約の見直しも必要になるかもしれない。

このように、“IoM=究極のパーソナライズ”を実現するためには、ウェブ以外の顧客理解が必要であり、そのためには社内の組織を越えた連携が重要となる。

【参考記事】
【解説】IoE(Internet of Everything)

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