デジタルマーケティング入門

「いつでもどこでも」を実現する未来のID

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マーケティングにおけるIDの活用は一回限りのものではありません。むしろ、進行中のプロセスとしてとらえるべきです。

このID活用のプロセスを最適化するために、マーケターは自社の顧客データの収集とデータ利用に対する需要を俯瞰(ふかん)的に考える必要があります。また、このプロセスはデバイスやチャネル間を迅速に横断しているということも認識する必要があります。つまり、顧客が日常的に使っているスマートフォン、スマートTV、車載モニター、店舗内の位置情報、チェックアウトや決算システム、そしてAmazon Echoのような人工知能スピーカーなどがきちんとそのプロセスの中に包含されていなければなりません。そして、変化し続けるマーケティングのエコシステムにも適応しなければならないのです。

マーケターがすべてのタッチポイントに接触した顧客とそのIDをリアルタイムに正確に把握するためには、常にマーケティングチャネルにつながっていることが必要です。つまり、これからの数年で最も重要なことは、マーケターが “いつでも”かつ“どこでも”使えるという両方を兼ね備えた顧客IDを構築することに専念することです。

長いスパンでユーザーの行動をとらえよう

まず、持続性のあるIDについて考えてみましょう。顧客とは一回の取引で終わるものではありません。もっと長い関係が続くものです。これを踏まえて、マーケターは短い期間しか活用ができないCookieを利用することから卒業し、持続的な企業レベルでの顧客IDの活用に軸足を置くべきです。

持続性のあるIDはすべてのタッチポイントにおいて、顧客の過去の行動から現在の行動、また行動履歴に基づいた顧客へマーケティングを即時に認識することが可能です。持続性のあるIDは、今までのマーケティングにおける一度きりの相互作用やキャンペーンを越え、中長期にわたる顧客のエンゲージメントやチャネルをまたいだ継続的な顧客体験、また潜在的な効果へのアプローチを可能にしてくれるでしょう。

「その瞬間」に備える

デバイスやチャネルを越えて消費者を認識するということはなぜ重要なのでしょうか? 顧客の興味関心は短い時間でさまざまに変化します。今のマーケティング施策がいかによいものであっても、最終的には効果が上がらなくなり、マーケターは顧客のエンゲージメントを高める新しい方法を見つけなければならなくなります。そのため、デバイスやチャネルを越えて顧客IDはどこでも使えるものでなくてはならないのです。たとえそれが、他のベンダーにおけるCRMのE-mail施策やウェブサイトのパーソナライゼーション、そして実店舗やコールセンターでの対応などであったとしても、あらゆるマーケティング手法において活用できるものでなくては意味がないのです。

つまり、ある特定のマーケティング手法に依存しないオープンなプラットフォームであれば、今以上に新しくてよりよいテクノロジーやベンダーが現れたときでも、既存の顧客IDは活用することが可能なのです。

未来に向けてのID戦略

顧客それぞれに付与されたIDとそのIDに紐づく顧客データが長いスパンで常に活用可能で、どのデバイスやチャネルでも使えるようになれば、マーケターは顧客一人ひとりに対応したマーケティング戦略をサポートするための確固たる基盤を持つことになるでしょう。そして本当の意味で、顧客の生涯顧客価値を構築できるようになるでしょう。

未来に向けてマーケティング効果を最大化するために、自社のID戦略がきちんと整備されているかどうか、下記の手順を参考に、ぜひ改めて確認してみてください。

1. 柔軟性と拡張性の優先順位を決める

カスタマージャーニーはさまざまなデバイス、マーケティングチャネルにまたがっており、その数は増え続けています。自社のデータ活用のプラットフォームは、これからも増え続けるデータの種類や頻繁なアップデートに対応できるものにしましょう。

2. 顧客IDとそのIDに紐づいたデータの持続性を評価する

自社の顧客データがCookieに基づいたほとんどのソリューションと同様に、持続性がなく数週間や数カ月でしか活用できないのだとすると、それはもはや十分ではありません。自社の顧客データが紐づいているIDを少なくとも数年、可能であれば顧客の生涯にわたって利用可能な形で維持できるような努力が必要です。

3. 未来も保証されたプラットフォームを選択する

自社の顧客ID資産を活用して、顧客のエンゲージメントやマーケティング投資対効果を改善できるようなプラットフォームを探してみましょう。そして、その際には顧客IDがどのチャネルでも利用可能であることを再度確認することを忘れてはいけません。

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