Dの視点

【注目のひと】椎木里佳氏(AMF 代表取締役/慶應義塾大学 在学生)

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Insight for Dが注目する人物のパーソナリティーに迫る本企画。影響を受けた人物や書籍、過去の失敗、人生哲学などに10の質問から掘り下げます。

今回登場する「注目のひと」は、15歳で起業し、女子高生社長として知られた椎木里佳氏。女子高生マーケティングやJC・JK流行語大賞の発表などを手がけてきた同氏は、現在は慶應義塾大学に在籍しながら、韓国のファッションを日本のインフルエンサーがセレクト販売するドロップシッピングEC「kloset」も展開しています。常に活動的な彼女のパワーは、どのような背景により培われてきたのでしょうか。


Q1: 学生(子ども)の頃に打ち込んだことはなんですか?

小さい頃は家でテレビを見せてもらえなくて、ずっと読書をしていました。毎週、図書館で借りられる上限冊数の15冊を借りて。図書館の本を全部読破するぞ! という思いで、めちゃくちゃいろんな本を読みましたね。

周りの子がドッジボールをしているのを見て、なんでそんなに生産性のないことをやるんだろうと思っていた超マセガキで(笑)。幼稚舎から通っていた慶應では、難読漢字の読み方を答える全員参加の「漢字読み大会」が毎年あって、低学年のなかで1位をとったんです。そこで、勝つことに対してのうれしさを感じましたね。この地位を維持するためにも、本を読んで頭をよくするぞと、一生懸命に頑張っていました。

Q2: ご自身の考え方や生き方に影響を与えた人や書物はありますか?

もっとも影響を受けたのは、父(椎木隆太氏、DLE代表取締役)です。私のことを子ども扱いしない育て方でした。「この世に生まれたからには誰もが何か使命を持っている。自分の使命は何であるかをしっかり考えなさい」と言われて。私は、みんなに合わせたりするんじゃなくて「他人を引っ張っていきたい」「みんなと違うところで頑張って人をひきつけたい」と思ったんです。そのことを父に伝えたら「そういう職業にフォーカスして考えてみたらどうだ」と言われて。そういう風にひとりの大人として接してくれたからこそ、15歳で起業できたのかなと思います。

影響を受けた本は、中2のときに読んだ『夢をかなえるゾウ』(水野敬也著/飛鳥新社)。夢に近づくためのアイデアが60個くらい書いてあるんです。毎日靴を磨くとか。それを書き出して部屋やトイレなどに貼って、忠実に実行していました。いま思うと、自分で目標を立てて頑張るという“起業家ごっこ”みたいなことをそのときからやっていたのかなと思います。

Q3: 大きな失敗の経験はありますか? それをどのように乗り越え、なにを学びましたか?

他の人なら失敗だと思うことでも、自分は失敗として認識しないようにしています。なので、失敗したことはないと思っています。結果が成功につながれば、その過程は失敗ではないですよね。これからの人生において、必ず大きな失敗が待ち受けていると思うので、あえてこれまでに起きた小さなことは失敗だと思わないようにしているのかもしれません。


Q4: 毎日の仕事のなかで、いちばん大事にしていることはなんですか?

年下から見てダサくない先輩であり続けたいという想いがもっとも強いですね。20歳となったいまの自分を起業する前の自分が見たときに、「このお姉さんカッコイイな」と思ってもらえるかというのをいつも考えて、仕事に取り組むようにしています。

たとえば予算が大きいお仕事でも誰かを傷つけるかもしれないもの、自分が合わないカテゴリーの人たちと付き合わないといけない仕事は受けないようにしています。SNSでも炎上を恐れずに自分の意見を発信しているのは、そういった大事な部分を実行に移したいからなんです。

Q5: もし、いまの職業を選んでいなかったとしたら、どんな仕事を選択していますか?

一般企業に就職はしないと思いますね。「他の人と同じ」なのが究極的にイヤなので(笑)。たとえば政治家の秘書とか、自分のバリューを出すことができて、しかもオンリーワンとして輝ける仕事を選んでいるんじゃないですかね。

Q6: 気持ちが沈んだ時、どのように気持ちを切り替えますか?

あまり気持ちが沈むことはないですけど、起業したころからずっと続けているルーティーンがあります。毎日同じことを繰り返したり、同じものを食べたりするのが好きなんです。たとえば、1日の最後に必ずNetflixでドラマを見ながら耳かきをしたり(笑)。もしトラブルが起こったとしても、それだけは守っていくことでマイペースに落ち着きを保てるんです。


Q7: これまで観たなかでお気に入りの映画はなんですか?

まず一つ目は、『ラ・ラ・ランド』(デイミアン・チャゼル監督/2016年)。監督のデイミアン・チャゼルが、私の理想のタイプで。ハーバード大学出身で、演者かっていうくらいにイケメンで、作品にも才能があふれ出ていて、ユーモアもある。とにかく理想の人です。あまりハッピーエンドが好きじゃなくて……これも、ちょっと切ない映画。見る側に想像させる余地がある、という点でも完璧です。

二つ目は、『僕たちは世界を変えることができない。』(深作健太監督/2011年)。これは中学2年のときに見て、内容に衝撃を受けた作品でした。私は当時、「自分が世界を変えられる」と思っていたので、大学生でもこんなに世界を変えることができないのかと、ショックを受けまして……。でも、ガラリと世界を変えることはできないけれどちょっと動かすことができる、という内容に心を打たれます。いまでもたまに見返して、初心にかえっています。

三つ目は、『13 LOVE 30』(ゲイリー・ウィニック監督/2004年)。30歳になりたいと思っていた13歳の女の子が、ある日突然30歳になってしまうストーリーです。憧れていたハッピーな30歳とはぜんぜん違う生活を送ることになるという。彼氏はいるけど顔がいいだけの空っぽ野郎みたいな(笑)。それら諸問題を13歳なりに頑張って解決していくんです。この作品を見たときに、ものすごく共感しました。大人になっても、小さいときの自分が憧れる人でありたいというのは、永遠のテーマなんじゃないかなと思っています。

Q8: いま注目していることはなんですか?

韓国ですね。いま世界を席巻している「クールコリア現象」の波をすごく感じています。男性7人のグループ、BTS(防弾少年団)が全米の音楽チャートでアルバム1位を2枚も取ったり。TWICEやBLACKPINKのPV動画についているコメントが英語やインドネシア語など、韓国以外の言語も多かったりして。アジア出身で世界中の話題に上がる人ってあまりいなかったですし、世界のエンターテインメイント界で注目されている波が来てうれしいです。日本からも、もっともっとコンテンツを海外に発信していかないといけないんじゃない? って強く思います。

私が運営しているサービス「kloset」もいまのところ日本と韓国だけですけど、ゆくゆくはタイや台湾、インドネシアなどでも展開していきたいと思っています。

Q9: 10年後はどんな時代になっていると思いますか?

もっと多様性を認め合える、いい世界になってくれていると信じています。私は楽観的に考えるのが好きなので。今って、ちょうど世代交代の転換期にあたるタイミングだと感じています。それゆえ旧世代と新世代の差がクローズアップされすぎていて、制度やルール、常識や感覚などの「違い」が大きく扱われていると思うんです。それが今後1~2年で収束して、新世代も旧世代も一緒になって頑張れるような社会になっているといいなと思います。

Q10: 人生において成し遂げたいことはなんですか?

小学4年のときに父が言ってくれたように、自分の使命をしっかりと全うしたいです。私は恵まれた環境に生まれ育った自覚があります。だからこそ、もっと社会に貢献しないといけないと考えています。その答えを探すためにも、苦しいほどに考えて悩む必要があるべきなんです。そうして、子どもたちに過去の遺物を背負わせるのではなくて、明るいキラキラした未来を見せてあげられるようにしたいですね。


プロフィール

椎木里佳氏 AMF 代表取締役/慶應義塾大学 在学生

1997年生まれ。(株)AMF代表取締役社長。慶應義塾大学在学中。女子中高生のマーケティングチーム「JCJK調査隊」を運営し、プロデュース事業などを手がける。(株)TOKYO GIRLS COLLECTION顧問。著書に、『女子高生社長、経営を学ぶ』、『大人たちには任せておけない!政治のこと -18歳社長が斬る、政治の疑問-』がある。

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